G検定合格者がE資格受験までにやっておきたいこと

データサイエンティスト

はじめに

G検定(ジェネラリスト検定)一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が主催しているディープラーニングははじめとしたAIに関する全般の知識を測る資格試験です。

G検定に加えてJDLAが主催する資格にE資格(エンジニア資格)があります。E資格は、ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識を有しているかを認定するエンジニア向けの資格です。

G検定合格者は次の目標をE資格としている方も多いでしょう。E資格はG検定より難易度が高く、範囲の広い知識問題に加えてプログラミング問題まで出題されます。

本記事ではG検定合格者がE資格合格に向けてやるべきことを紹介したいと思います。

まずはプログラミングに慣れよう

G検定は知識問題がメインなので、プログラミングの経験がなくても合格することができます。一方、E資格はプログラミングの知識なしに合格するのは非常に困難です。

そこで、まずはプログラミング言語、Pythonに慣れるところからスタートすると良いでしょう。

具体的なゴールは Python3エンジニア認定基礎試験に合格することを目標にすることをオススメします。この試験は、Pythonの基本的な構文や関数、データ型などの知識を問うもので、初心者がPythonを学び始める際の適切なガイドラインとなります。

基礎試験 | Python試験・資格、データ分析試験・資格を運営する一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会のページです。
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Pythonのライブラリに慣れよう

次に、Python3エンジニア認定基礎試験の合格後にオススメしたいのが、Python3エンジニア認定 データ分析試験です。

Python3エンジニア認定 データ分析試験は、Pythonを使用したデータ分析の能力を評価する認定試験です。Pythonはデータ分析の分野で広く使用されているため、この試験を通じて、データ分析に関連するPythonの知識と技術を正式に証明することができます。

具体的な試験の範囲は

  • NumpyPandasMatplotlibなどのライブラリの知識
  • データの前処理の知識
  • ディープラーニング以外の機械学習の知識(scikit-learn

などです。

E資格の範囲外の問題が出ますので、ここでは無理に合格を目指すよりもNumpyとディープラーニング以外の機械学習の知識を身につけることを優先すると良いでしょう。

ディープラーニングの基礎を押さえる

ここまでくるとPythonの必要な知識は十分抑えられており、本格的にAIに関連する学習を始めることができます。次にオススメの資格がAI実装検定A級になります。特に鍛えておきたい分野がディープラーニングの分野になります。数学の微分の知識がないと解けない問題もあるので、数学が苦手な方はここで合わせて勉強しておきたいです。

AI実装検定はE資格と同様にディープラーニングに関するプログラミングの問題が出題されますので、E資格受験の前に練習として受けておくのをオススメします。E資格の受験前の良い練習となります。一度、この検定を通じて自分のスキルを確認し、弱点を見つけることで、E資格の受験により自信を持って挑むことができます。難易度はE資格に比べると低いですが、G検定とE資格のちょうど中間的な立ち位置の難易度なので、初めてディープラーニングのプログラミングに挑戦する方には適切なステップとなるでしょう。

AI実装検定HPより引用

AI実装検定は以下のリンクから申し込むことができます。

AI実装検定
AI実装検定はAIに関する知識・実装力を認定する資格です。AI初学者からビジネスレベルの知識・実装力まで幅広く対応しております。
AI実装検定 | CBT-Solutions CBT/PBT試験 受験者ポータルサイト

公式より参考書が刊行されていますので、受験の際はご利用ください。

参考書と問題を解きまくる

AI実装検定A級に合格することができれば、E資格の3〜4割の問題を解くことができるレベルに到達していると言えるでしょう。ただし確実に合格するにはもう一歩足りません。

そこでオススメしたいのが以下の3つの本になります。

まずは定番のゼロから作るディープラーニングです。
この本はPythonの標準の機能とライブラリをnumpyに限定してディープラーニングをスクラッチで実装していく内容になっています。
E資格のフレームワーク関連以外の実装の問題は、ほぼこの本の内容を参考にした実装になっていると思われるので、確実に1周はやっておきたいです。

次に余裕があればやっておきたいのが、ゼロから作るディープラーニングの続編である自然言語処理編です。
特にRNNやLSTMなどの時系列の問題はE資格では定番問題なので、重点的に勉強しておくことをオススメします。
word2vecやCBOWの内容よりも時系列の問題の方が多く出ますので、学習の優先度には注意してください。

最後の紹介するのがE資格の問題集です。2023年時点で一般書籍で学習できる問題集がこれだけなので、必ず購入して3周はやりこんでください。
ほぼ同じ問題が出題されることがありますので、確実に回答できるようにしておきましょう。
2022年の出題範囲の改訂に対応できていませんので、特異値分解など出題されない単元も含まれているので、シラバスを見ながら学習範囲が一致しているかを必ず確認してください。

インプレスが公開しているサンプルがあるので、以下を参考にしてみて下さい。

 

あとは公式の受験範囲表(シラバス)を見ながら抜けている知識を補っていくと良いでしょう。

アプリを使って問題を解く

最後に空き時間の勉強法を紹介します。
電車の移動時間やお風呂の時間などのスキマ時間を有効利用したい場合はアプリで勉強するのがおすすめです。

リンク先のアプリを使って、知識問題を必ず解けるようにしておくと良いでしょう。

E資格対策アプリ

 

 

まとめ

G検定合格者向けにE資格受験に向けて何をすべきか紹介しました。
E資格はAI系の資格の中でもトップレベルで難易度が高いので、長期戦になる方が多いかと思います。
そのためE資格受験までに、紹介した資格を取ることでモチベーションを維持しながら、確実に合格に近づいていくことができると思います。
本記事がE資格合格の助けになることを願っております。

 

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