AIの最前線: 「JDLA Generative AI Test 2023」試験の振り返り

データサイエンティスト

はじめに

先日、生成AIに関する民間資格である「JDLA Generative AI Test 2023」を受験したので、受験レポートを紹介したいと思います。まだ開催して日が浅い資格ですので、参考にしていただけると幸いです。

「JDLA Generative AI Test 2023」とは

JDLA Generative AI Test 2023」はJDLAが主催している生成AIの分野に関する基礎的知識と、適切な活用を行うための能力や知識を有していることを証明する民間資格です。

資格の名前に年度である2023が記載されているのは、生成AIの分野は目まぐるしく技術が発展しているため、毎年テスト内容をアップデートする必要があるのと、古い年に取得した資格の効力を下げる目的があると思われます。

受験費用は2,000円と安く、受験する時間、場所も指定時間内であればどこから受験してもよく、G検定よりも軽い気持ちで受験できる形態となっています。
試験概要に書いてあるとおり、スマートフォンで受験することも十分可能でした。(以下公式ページより引用

 

Generative AI Test 2023 の試験範囲

Generative AI Test 2023」の試験範囲は、大きく以下の3つに分かれています。

  • 生成AIの技術
  • 生成AIの利活用
  • 生成AIのリスク

生成AIの技術の分野は、大規模言語モデル(LLM)のアーキテクチャーに関する問題が出題されます。特にベースの技術となるTransformerやその発展系であるGPTやBERTに関する問題は必ず出題されますので、準備しておいてください。

次に生成AIの利活用の分野は、実社会でLLMがどのような使い方をされているかについて問う問題が出題されます。教育分野や広告分野など様々な領域でLLMがどのように活用されているかを常にウォッチしておくと良いでしょう。また、AIであることが故の限界もあるはずなので、そこも考えておきましょう。

最後に生成AIのリスクの分野は、フェイクニュースや生成AIの利用制限などのリスクに関する問題が出題されます。事前に細かく勉強したい場合は、JDLAの「生成AIの利用ガイドライン」を参照するのも良いでしょう。

受験前の知識レベルと勉強した内容

勉強開始時の知識レベル

受験時のAIに関する知識は以下になります。
E資格を勉強していれば生成AIの技術分野の1/3の問題は解ける印象があります。
また、実務経験はBERTを少し利用した程度になります。

  • G検定:合格済み
  • E資格:合格済み
  • 自然言語関連の実務経験:少しあり

勉強方法と勉強時間

勉強した内容とかけた時間を紹介したいと思います。
実を言うと受験にあたって特別な対策はしませんでした。
勉強自体は試験日の当日の朝から行いました。
まずはJDLAが公開している動画を最後まで閲覧して、知らない用語を調べる等を行いました。

次に公式に記載されているシラバスに記載されている用語を一通り調べました。
G検定E資格を取得していても知らない用語が複数あったので少し焦りました。(以下公式ページより引用

 

受験結果

以下が実際に受験した結果です。合格はしたものの、生成AIの技術に関する問題の正答率が低いは残念でした。

合格発表後、以下のような試験結果レポートをダウンロードすることができます。

 

事前に勉強しておいた方が良いこと(試験の振り返り)

  • Transformer(Attension)とSkip-gram/N-gramの違い
  • Zero-ShotプロンプトとFew-Shotプロンプトの違い
  • マルチモーダル化によるメリットとデメリット
  • 生成AIの限界(食感などの身体性のある体験)
  • オープンソースのモデルをベースにモデルを作成した方が良いケースの例
  • ハルシネーションとは
  • 生成AIのリスク(正確性、公平性、セキュリティ、透明性)

まとめ

Generative AI Test 2023の合格体験談を紹介しました。
Generative AI Test 2024が開催されるかは不明ですが、もし受験する機会があれば参考になれば幸いです。

JDLAが主催しているG検定やE資格の情報を知りたい方はこちらも参考にしてみてください。

 

追記

どうやら、第2回のテストが2023年年内に行われたようです。
これで年2回開催の実績ができたましたので、今後半年ごとに開催される可能性が高そうです。発展の著しい分野でもあるので、何度も受験するのもおすすめです。



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